PASCALE MONVOISIN パスカル モンヴォワザン

パリの中心。建物の最上階、石畳の中庭を見下ろす秘密の場所に、ジュエリーメゾン〈パスカル・モンヴォワザン〉の本拠地はある。
サフランカラーのカーペットに、ペリアンの家具。そして窓越しには、時に忘れ去られたかのようなかつての邸宅のファサード。その空間は、訪れる人に静かに語りかけるような存在感を放っている。
かつては、空の旅を仕事にしていたパスカル。空港という都市の縁から、世界のあらゆる地を渡り歩いた彼女が、ある日見つけたのは、大地の中に 眠る詩的な美だった。ルチルクォーツ、ロッククリスタル、ラブラドライト ─ 2009年から彼女は、それら「地球の奇跡」と向き合うことを選んだ。
すべてのはじまりは、インド・ジャイプールでの偶然の出会いから。マジカルなピンクシティで芽生えた情熱は、やがてフランスを代表する魅惑のジュエリーブランドへと成長を遂げる。初めて手にしたターコイズは今も彼女のシグネチャーであり、フランスとラジャスタン、ノルマンディーとインド、“ここ”と“どこか”を結ぶ心のメトロノームのように、ゆっくりと揺れながら時を刻んでいる。