Zoë Powell

2022/08/15

陶芸と並行して生物学を学び、発生学、寄生虫学、植物学、形態学にも造詣が深いフランス系アメリカ人、ゾーイ・パウエルが創り出すのは、自ら採取した粘土や鉱物を素材とした、有機的で彫刻のような器たち。

作品の元となるのは、子宮、繭、種子のさやなど自然界のモチーフ。
脆弱な生命を包み込み保護するための構造が持つ詩的な象徴性、構造としての説得力、視覚的な美しさ。
それらのモチーフを掛け合わせ、抽象化することで生まれた作品には、生き生きとした軽やかさ、力強さ、洗練された美しさが宿ります。

Message from artist
私の作品のテーマは、強さ、不確かさ、そして聖域の間のバランスを見つけること。

大学では陶芸と並行して生物学を学び、特に、発生学、寄生虫学、植物学に惹かれました。
さらに生物の形態や構造を研究する形態学にも深い関心を抱くようになりました。

作品のモチーフになるものは、目的のために進化を続けてきた有機的な構造。
子宮、繭、種子のさやなど自然界からインスピレーションを得続けています。

もっとも脆弱な段階にある生命を包み込み保護するための構造に、詩的な象徴性だけでなく、強い説得力、視覚的なインパクトを感じます。

これらの自然界のモチーフを観察し、ひねり、掛け合わせ、抽象化することで、新たな作品を創造します。
目指しているのは、生き生きとした軽やかさ、力強さ、そして洗練された雰囲気を備えた作品で、それは私自身が求めているもの。

作品を通じて、感情の変化が時間の経過とともに身体にどのような影響を与えるのか、器の中の空間がどのようの安らぎを与えるのか。それを記録し続けていきたいです。

Image Gallery